Fandango de Huelva(唄のコード進行①)
ファンダンゴ・デ・ウエルバの唄の一般的なコード進行を書いておきます。
これは他のファンダンゴの仲間に共通してくるので、慣れておいて下さい^^
ここでは、por arriba(ポル・アリーバ)で説明しておきます。
先ず下記のAm-G7-F-Eはスペイン、アンダルシアの基本的なケーデンス(終止形)なので先ず確認して下さい。
(Amから順に音を聞くと雰囲気が分かります)
そしてファンダンゴの唄のコード進行は、大体下の①~④の4つのタイプがあると思って下さい。
☆サリーダやその曲のテーマ、エストリビージョなどに使われるメロディーは、また異なりますので次の機会に書きますね。
1小節3拍を想定して書いています。唄い方にも依るかと思いますが、唄のメロディーの1フレーズがちょうど1行分にあたります。
(平行調とか音楽用語も使っていますが、別の機会に説明しますので分からなくても気にしないでください。)
①平行調のCに行くタイプ
|E|G7|G7|C|
|C|C|C7|F|
|F|G7|G7|C|
|C|C|C|G7|
|G7|G7|G7|C|
|C7|F|F|E|
基本的なタイプです。
②①の最初のG7を飛ばしてCに行くタイプ
|E|C|C|C|
|C|C|C7|F|
|F|G7|G7|C|
|C|C|C|G7|
|G7|G7|G7|C|
|C7|F|F|E|
①とほぼ同じですが、最初G7を経過しないで、いきなりCに行きます。
③Aメジャーに転調するタイプ
Camino de Santa Eulalia
una niña se perdió
Virgen de la Candelaria
si me lo encontrara
yo una Salve te rezara
|E|E7|E7|A| una niña se perdió
|A|A|A|E| Camino de Santa Eulalia
|E|E7|E7|A| una niña se perdió
|A|Am|Am|E| Virgen de la Candelaria
|E|E7|E7|A| si me lo encontrara
|A|Am|F|E| yo una Salve te rezara
Aメジャーに転調するタイプです。
2つのタイプのE7をダイヤグラムに載せてありますが、どちらを使ってもOKです。強いて言えば、2つ目の2弦の3フレットのレを抑えたE7の方が7thの音が目立ちAやAmに進行する力が強くなると思います。
E7が2小節続く場合は、最初の小節は1つ目E7、次の小節は2つ目のE7にすると,リズムにも乗りやすくなりいいと思います。
③’2列目にAmに行くか行かないかの違いです。
|E|E7|E7|A|
|A|Am|Am|E|
|E|E7|E7|A|
|A|Am|Am|E|
|E|E7|E7|A|
|A|Am|F|E|
慣れてくると、唄によりどちらのタイプか聞き分けられるようになりますので、唄のメロディーをよく聞いてコードを追いかける様にしてください。
④平行調のAmに行くタイプ
|E|E7|E7|Am|
|Am|Am|Am|E|
|E|E7|E7|Am|
|Am|Am|Am|E|
|E|E7E7|A|
|Am|Am|F|E|
③のタイプのAの部分が全てマイナーになったものです。
これも日頃から、唄のメロディーの雰囲気に耳を傾けて慣れていってください。
補足
①例えば、上の①のコード進行ですが、最初からガツンとG7から入ってもいいのですが、歌い手の方は歌い始めるまでどの曲を唄ってくるか分かりません。
それで最初の1小節分くらいは、唄を判別して、どのコード進行で来るか?判断しています^^
弾かないで、軽く表面板をゴルペなどして待っていてもいいかもと今思いつきました^^;
②ここに書いたコード進行は、私が基本的に使っているもので、歌を聴きながらコードを変えるタイミングを多少前後させています。
ですが、基本的にこれで大丈夫かと思います^^
③Am-G-F-Eの進行における、GのところがGでもいいし、G7でもいいのですが、正確にはどちらを採用するべきかいつも悩みます^^;
私は両方使います。
今回は『Manual Didactico 2』(Manuel Granados著)という教本のFandangoのところで使われているG7を採用しています。
正確には、1弦がミの音(Gに対して13th)なので、G7(13)というコードネームですね。
フラメンコでは、細かいことを抜きにして、G7と言って使います。